電話占いのトラブル回避術

占いの中でも霊感霊視はより的中率が高い、通常の占いではわからないことも見える、と高い評価を付けられます。そんな卓越した能力ゆえなのでしょうが、霊感霊視を盲信する人も意外と多く、営業する側も「霊感霊視」や「霊能力」の看板を掲げると指名率がぐんと上がるのだそうです。

でもその一方で占い自体が非科学的なもの、中でも形のない霊感霊視はインチキに決まっていると思っている人も同じくらいたくさんいるのです。残念ながらその中には「どうせインチキ、でも人気があるなら……」と霊感霊視をだましの手口として使う人が存在します。そのような人たちにとって霊感霊視を信じる人は恰好のカモ。そして霊感霊視を用いた詐欺に引っ掛からないためには自衛が大切なのを肝に銘じましょう。特に電話占いの霊感霊視は人気があるうえに、顔が見えない、言われるまま大金を振り込ませることができる、ということで悪徳業者が手を出しやすいのです。今では雑誌広告を使わなくても簡単にWeb上のサイトで集客できるし、実店舗を持つよりずっとローコストで開業できるのですから。

悪質な電話占いの会社に引っ掛からないためには事前のチェックが大切です。大手の電話占いの口コミサイトはまずチェックです。このような場に掲載されているユーザーの声にマイナス評価は見かけませんが、問題のある電話占い、悪徳と評価されている電話占いは登録自体ができないことが多いので一つの参考にできるでしょう。霊感霊視、電話占いに限らず占い全般のトラブルで一番多いのは、やはり「高額のお金を請求された」ということでしょう。

前金ポイント制の電話占いで5万円くらいの高額のポイントの購入を勧められたがろくに鑑定を受けられない、鑑定中に受けた除霊などの祈願が実は別料金だったので予想以上の高額な鑑定料を請求された、サイトに鑑定料5000円と書いてあったが1分5000円の計算で鑑定料を請求された。この辺がよくあるお金がらみのトラブルではないでしょうか。

電話占いの会社が高額の請求をしているわけではありませんが、広告やサイトにフリーダイヤルをうたっておきながら実際の鑑定に入ると転送やコレクトコールなど通話料が有料になってしまう、鑑定を受けるために必要だからとメールアドレスの登録を要求される、というケースもあります。

でもこれらも利用者側の行動ひとつで遭わずにすむトラブルではあるのです。まずサイトや雑誌広告に書かれている料金システムや通話料などをしっかり読むこと。そして少しでも不明に感じることがあるならオペレーターのいるダイヤルに電話して確認を取るべきです。利用者側の勝手な思い込みで起こる「こんなはずでは」というトラブルを防げますし、オペレーターの対応が悪いなら電話占いの会社自体に問題がある場合も多いので確実なチェックにはなるはずです。また前金ポイント制の電話占いは二流なので敬遠していいでしょう。個人営業の占い師なら鑑定料の踏み倒しを防ぐために前金制度を取っている場合があるのですが、多くの優秀な霊能者を抱えている人気の電話占いならまず必要のないシステムだからです。

そしてメールアドレスの登録は通常不要なはずです。大抵このような場合後で出会い系サイトなどのスパムメールが大量に送られてくるだけです。このような電話占いも二流以下なので敬遠した方がいいでしょう。そして無料と見せかけて通話料が有料の場合、転送やコレクトコールになったら即電話を切ってしまえばＯＫです。相手に対して失礼と思う必要はありません。先方が嘘の情報で集客するという失礼なことをしているのですから。

それでも高額の鑑定料を請求されるトラブルに巻き込まれた時は、消費者センターや無料で弁護士に相談できる法テラスに行きましょう。明らかに悪質な場合、鑑定料の支払を無効にできるアドバイスをくれるはずです。

電話占いの会社自体に問題がなくても占い師や霊能者に問題があってトラブルとなるケースもあるので注意です。まず、各種祈願を受ける場合料金が心配なら事前に「別料金ですか」と確認を取った方が確実です。これをしないと、たとえ別料金だとしても明確な提示をしないまま祈願を進めてしまう霊能者はいるのです。また質問に明確な答えを出さず、くどくどと説教をするなど必要以上に話を長引かせる占い師や霊能者など。表には出にくいですが、実はこれらは電話占いの受付サイドで結構あるトラブルなのです。

これを防ぐにはあらかじめ「30分以内でお願いします」など鑑定の時間を指定する、それでも話が長引きそうだったり無駄な話が多いと感じたら「もう鑑定をやめてください」と言う、それでもダメなら電話をこちらから切ってしまえばそれ以上の鑑定料はかかりません。そして占い師や霊能者の態度に問題を感じたら、その後でオペレーターに相談しましょう。相談者のわがままと判断されたらダメですが、占い師や霊能者に問題ありと判断されれば鑑定料が半額になるなどの処置を取ってもらえる場合があるからです。

以下の場合は法的な処置が取れないので、注意が必要です。無料と見せかけて通話料が実はコレクトコールなど有料だった場合。これはNTT側にお金を請求する正当な権利があります。だから有料とわかった時点で即電話を切るしかありません。そして鑑定が当たっていない、というケース。占いの結果には法的な責任がないので訴訟を起こしても無駄です。この場合の自衛は難しいのですが、霊能者の話しぶりで「明確な事実が当たっていない、信用できない」と感じた時点で鑑定を終了させるのが一番でしょう。