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霊と霊能者

電話占いで用いられる占いは、霊感占いなどのスピリチュアル系の占いと、四柱推命や占星術などの非スピリチュアル系の占いの二種類に分類することができます。

No.15

陸奥の霊能者、イタコ

「イタコ」と呼ばれる霊媒師

イタコと呼ばれる霊媒師

東北地方の主に青森県には、「イタコ」と呼ばれる霊媒師たちがいます。占いや民俗学、オカルトの分野に興味がある人にはおなじみの言葉かもしれません。盲目の女性が呪文を唱えながら楽器などを激しく打ち鳴らし、死者の魂を呼び寄せる姿が想像されるでしょう。テレビやフィクションの世界ではよく見られますが、現代社会や都市部においてその姿を見ることはめったにありません。ここではそんな「イタコ」をはじめ、「恐山」や「口寄せ」といったことについて紹介してまいります。

「イタコ」とはいったい何か

イタコというのは、口寄せという特殊な方法を用いて相談者の悩みを解決する人を指します。西洋占星術やタロットのように、占いの1ジャンルとしても確立されているものですね。その実態についてお話していきましょう。

まず、イタコの多くは「盲目の女性」とされています。その理由としてあげられるのが、目にハンディキャップを負った人たちが就ける、数少ない仕事の一つだったということ。目が弱いとわかれば例え幼い子どもであったとしても、早くからイタコの道に入ります。師匠のもとで呪文を覚えたり、しきたりを習ったりといった厳しい修行を受け、特殊な訓練を受けるのです。さらにその後、いち例としては神社にこもってイタコとしての技術を磨いていく者もいるとされています。そうした時期を乗り越えて、死者の魂を自らの体に憑依させるという驚異的な霊能力を身につけるのです。一時期はブームとなって広く知られたものの、価値観やライフスタイルが変化した今ではその絶対数も減っていき、後継者不足に悩んでいるのが現状。とはいえ民俗学や地域文化的にも価値が高く、本当にすぐれた能力を持つ貴重なイタコがいるのも事実です。今でも悩みの相談にくる人は尽きないのが、重宝されている証拠でしょう。他にも各家の神棚に祭られている「オシラサマ(オシラ様)」への祈祷や管理も重要な仕事のひとつ。「男性がおこなってはいけない」、「肉などのお供えものはいけない」といったタブーも多く存在するので、極めて慎重に取り扱っています。恒例行事のように、無病息災や安全祈願といった意味でも、広く浸透しています。

イタコが行う「口寄せ」

それでは次に、口寄せというものについてお話しましょう。

「死者の魂を自分の体に憑依させる」と一言でいってしまうのは簡単です。しかし、霊に取り憑かれる、呪いにかかる、先祖のメッセージが伝わってくるといったことは決して珍しい話ではありません。本当に魂を呼び寄せ、憑依させられる人が実存してもおかしくはないのです。事実、そのような特殊な占い方法を用いて神事や祈祷を行う「シャーマン」と呼ばれる人は世界各地に存在しており、文明が発達した今でも重要視されています。その一環としてイタコや口寄せというものがあると考えれば、その存在価値を疑う余地はないでしょう。

口寄せにもいくつか種類があり、内容や対象によっていくつかにわけられています。

神口(かみくち)

日本のいたるところにいる「八百万(やおよろず)の神」を呼び寄せるもの。高度な口寄せとされており、熟練のイタコでもかなりのエネルギーを要するとされています。

仏口(ほとけくち)

死者の霊を呼び寄せるもの。特定の誰かでなくても守護霊や先祖といった人である場合も多く、自身の運命や決断の際に心強いアドバイスをしてくれます。

生口(いきくち)

生きている人間の霊魂(生霊)を呼び寄せるもの。その人の本心や願望、隠し事などを知るために使われます。浮気や借金、行方不明者の捜索などに対しても効力を発揮します。


口寄せを行う方法としては種類によって異なりますが、呪文を唱えながら楽器や弓などを打ち鳴らし、自らを特殊な精神世界(トランス状態)に近付けるというものが一般的。イタコ自体の数が減ってきてはいるものの、東北地方にとっては重要な文化の一つです。事実、「津軽のイタコの習俗」と秋田県の「羽後のイタコの習俗」は文化庁が指定する選択無形民俗文化財に認定されています。

現代のイタコ

実際のところ、一時期のオカルトブームがピークをすぎ、科学技術や文明が発達した現代社会において人気の職業とはいいにくいものです。「イタコ」や「口寄せ」も他の占いと同じように、科学的な根拠はありませんが、伝統的な文化であることに変わりはありません。また、占いの一つとして参考にすることはエンターテインメントの一つでもあります。あくまでもアドバイスとして受け止めて、悩みや不安で迷いが生じたときには活用してみて、新たな解決の道がひらかれることをお祈りしています。