地縛霊とは

土地に憑く地縛霊のことをご存知でしょうか？地縛霊とは自分が死んだ時の場所や土地などに憑いている霊のことで、その多くが自分が死んだことを理解できなかったり、または死を受け入れられなかったりして地縛霊となります。自縛霊とも呼ばれることもありますが、地縛霊は土地や建物への怨念からその場に憑いている霊のことで、自縛霊とは恨みや憎しみなどの感情を抱いたまま亡くなった場合にその場所や土地などに憑いている霊のことです。いずれにしても殺されたり事故死などの、変死のケースがほとんどです。なかには戦争で亡くなり、その戦死した土地などに憑いていたり、自殺をして地縛霊になる場合もあります。戦争や事故で突発的に亡くなった場合には、自分が死んだ事実をなかなか受け入れることができないためです。また恨みや憎しみの感情を持って亡くなった場合にも、そうした感情が自分の死をいつまでも認めようとしないのです。

地縛霊は亡くなっても生きている時の恨みや憎しみなどの怨念や復讐心を抱いたままなので、生きている人間にさまざまな悪影響を及ぼします。自殺の名所などに多くの自殺者が出るのは、このような場所には必ずこの地縛霊が存在するからです。そのため自殺者の多くはこの地縛霊の憑依が原因で、成仏させるのがなかなか難しいのです。さらに憑依が原因で自殺した霊が、新たな地縛霊になるという負の連鎖反応が起きます。この世は前世の業（カルマ）を背負って生まれてくる、魂の修行の場です。もしその修行を途中で止め死んだら楽になれると思い自殺したら、その何倍もの苦しみを味わうことになります。

地縛霊や自縛霊が出やすい場所

地縛霊や自縛霊が出やすい場所は、戦争の時に多くの人が戦死したり虐殺されたような場所です。たとえば第二次世界大戦で多くの日本人が戦死したサイパン島や、アメリカのドラム・バラックなどが有名です。サイパン島には今でも旧日本軍の戦闘機の残骸があったり、サイパンの海底には戦死した旧日本軍の日本人がいまだ眠っています。そのため日本人がサイパン島に旅行に行くと熱を出したり、頭痛がしたりするなどで現象が起きます。何故か他の国からの観光客にはこのような怪奇現象は起きず、日本人に限られているようです。これは家族を日本に残し無念の死を遂げた旧日本軍の兵士たちの地縛霊による憑依現象です。ドラム・バラックはアメリカのロサンジェルスにある、南北戦争当時の要塞をそのまま使っている博物館です。これまで南北戦争の将校の霊が、何度も目撃されるスポットとしてよく知られています。

アメリカにはドラム・バラックの他にもハリウッド・ヴォーグシアターやモス・ビーチ・ディステラリーなども、地縛霊や自縛霊が出やすい場所として有名です。ハリウッド・ヴォーグシアターは不審火によって全焼した、小学校の跡地に建てられました。その不審火で多くの教師と子供たちが犠牲になり、この劇場内では今でも地縛霊による怪奇現象が起きています。モス・ビーチ・ディステラリーは1920年代に交通事故で亡くなった、女性の地縛霊が出ることで知られているレストランです。このレストランでは女性客のアクセサリーが勝手に外れたり、店内のトイレの鍵が内側から掛けてしまったりします。この他にも青木ケ原樹海や華厳の滝など自殺スポットと呼ばれる、自殺者が多い場所にも地縛霊は存在します。華厳の滝などは観光として訪れたにも関わらず命を落とす人がいますが、これなどは地縛霊の仕業かもしれません。